[00:00.00]作词：秋田ひろむ　
[00:05.35]作曲：秋田ひろむ
[00:09.98]
[00:23.02]木造アパートの一階で
[00:25.72]彼は夢中で絵を描いていた
[00:28.51]描きたかったのは自分の事
[00:31.26]自分を取り巻く世界のこと
[00:34.00]小さな頃から絵が好きだった
[00:36.74]理由は皆が褒めてくれるから
[00:39.81]でも今じゃ褒めてくれるのは
[00:42.45]一緒に暮らしている彼女だけ
[00:45.48]でも彼はそれで幸せだった
[00:48.28]すれ違いの毎日だけど
[00:51.23]彼女はいつもの置手紙
[00:53.94]桜模様の便箋が愛しい
[00:56.63]気づいたら夜が明けていた
[00:59.53]気づいたら日が暮れていた
[01:02.41]気づいたら冬が終わってた
[01:05.19]その日初めて絵が売れた
[01:08.28]
[01:11.33]状況はすでに変わり始めてた
[01:16.82]次の月には彼の絵は全て売れた
[01:23.20]変わってくのは いつも風景
[01:29.32]
[01:33.88]誰もが彼の絵を称えてくれた
[01:39.48]彼女は嬉しそうに彼にこう言った
[01:45.74]「信じてた事 正しかった」
[01:59.43]
[02:09.26]絵を買ってくれた人達から
[02:11.89]時々感謝の手紙を貰った
[02:14.71]感謝される覚えもないが
[02:17.64]嫌な気がするわけもない
[02:20.01]小さな部屋に少しずつ増える
[02:22.97]宝物が彼は嬉しかった
[02:25.97]いつまでもこんな状況が
[02:28.61]続いてくれたらいいと思った
[02:31.55]彼はますます絵が好きになった
[02:34.59]もっと素晴らしい絵を描きたい
[02:37.41]描きたいのは自分の事
[02:40.16]もっと深い本当の事
[02:42.90]最高傑作が出来た
[02:45.83]彼女も素敵ねと笑った
[02:48.63]誰もが目をそむける様な
[02:51.52]人のあさましい本性の絵
[02:54.40]
[02:57.04]誰もが彼の絵に眉をひそめた
[03:02.52]まるで潮が引くように人々は去った
[03:08.79]変わってくのは いつも風景
[03:19.34]人々は彼を無能だと嘲る
[03:25.06]喧嘩が増えた二人もやがて別れた
[03:31.61]信じてた事 間違ってたかな
[03:43.91]
[03:44.92]木造アパートの一階で
[03:47.45]彼は今でも絵を描いている
[03:50.24]描きたかったのは自分の事
[03:52.99]結局空っぽな僕の事
[03:55.72]小さな頃から絵が好きだった
[03:58.51]理由は今じゃもう分からないよ
[04:01.45]褒めてくれる人はもう居ない
[04:04.34]増える絵にもう名前などない
[04:07.23]
[04:10.22]気付けばどれくらい月日が過ぎたろう
[04:15.64]その日久々に一枚の絵が売れた
[04:22.08]変わってくのは いつも風景
[04:28.15]
[04:32.62]その買主から手紙が届いた
[04:38.10]桜模様の便箋にただ一言
[04:46.04]「信じてた事 正しかった」...
[05:20.19]