静かな夜、グラスに映る
揺れる影は私ひとりだけ
君と過ごした時間(とき)はきっと
夢だったのかと問いかけている
冷たい風が窓を叩くたび
忘れたい記憶が胸を焦がす
消えない影が心を縛る
愛した日々が私を責める
優しささえ今は痛みに変わる
振り向かずに歩ける日まで
きっと時間(とき)が癒してくれるから
コートのポケット、触れた小さな鍵
いつの間にか色褪せた記憶
夜明けが来るたび 薄れていくのに
何故こんなにも消せない面影
消えない影が私を包む
愛した記憶は消せやしないけど
きっと新しい光を探すから
この涙が乾くその日には
君の名前も遠く霞んでいく
静かな夜、ひとつの影が
揺れるたびに心がほどけていく