自主制作でひっそりと出された一枚目のアルバム以降も、変わらずマイペースな活動を続けて来たミツメ。今年春にリリースされたカセットテープ?シングルでは、郷愁を誘うフォーク?サイケロックを見せた1stアルバムから大きく方向転換。シンセサイザー?リズムマシンを取り入れたスペーシーな SF?ポップスを展開し、話題を集めました。その流れを汲み、メンバー4人がそれぞれの興味を追求する中で、さらに多様なアプローチを貪欲に取り入れていった本作は、ダブからシンセポップ、ファンクチューンまで実に多様な楽曲が収録されています。S.F、ニューウェーブ、特撮、80年代…そんなものが今回のキーワードになっているそう。近年の海外インディーにも接近しながら、日本語で歌われる素朴な歌と、どこか歪で間抜けな質感は、ここにしかないサウンドではないでしょうか。また、本作も前回に引き続き、作曲、アレンジ、録音?ミックスに至るまで、メンバーと彼らの友人であるエンジニアを加えた5人のみで制作されているようです。実験性と冒険心に溢れた4人組の動向に、今後も眼が離せません。