唄とバイオリンを軸に、映画を見ているような音楽を紡ぎ続けるフィメールユニット「たゆたう」、待望の3rdアルバム。生まれて死んで、出会って別れて、選んで繋がって、手放して、めぐってゆく。それを偶然と呼ぶのか、必然なのか、そうやって誰もがやがてたどり着く「約束」のような世界の物語を鮮やかに彩った珠玉の8曲。「星のあしあと」(#1)は木崎湖を、「てしまうた」(#4)は瀬戸内・豊島を、「白い湖」(#5)は山中湖を、たゆたうがあちこちに赴き演奏する中で場や人々と深くつながりを持って生まれた「場所」の唄のほか、産まれてくる命の讃歌「またたきのうたげ」(#2)、死がテーマの「丘の家」(#6)、2ndアルバム「糸波」のエンジニア・大城真の野外録音作品を用いた約15分の大曲「糸波」(#8)など、あらゆる情景が丁寧に紡がれた曲たち。不思議な透明感を持つボーカリスト・にしもとひろこのゆるやかな、時に鋭さを持って流れる歌声を、バイオリンを主にあらゆる楽器を操る、音楽家・イガキアキコの綿密なアレンジが、管弦のハーモニーから民族音楽的なコーラスワークやメロディまで、ポップかつ美しいサウンドで彩ります。また、contrabass 田中馨(ショピン)、drums ワタンベ(Pato Lol Man,トウヤマタケオ楽団)、trumpet 三浦千明(World standard,蓮沼執太フィル)、cello ヨース毛(ザッハトルテ)、bass 藤井都督(LLama,キツネの嫁入り)、piano 鈴木ちひろ(ex.吉田省念と三日月スープ,渋さ知らズオーケストラ等)、flute ユッキィ(木崎湖)、enginner 葛西敏彦、といったふたりが絶大な信頼をおいている9名の敏腕アーティストがサポート。噛めば噛む程味の出る名盤です。