日常に潜む些細で不可思議な出来事── あなたは「ふしぎ工房」を見つけることができるでしょうか? ──久しぶり。もうだいぶ会ってないけど、元気にしてる? 親友からの手紙。その返事をポストに投函して、空を見上げた。ふと飛行機雲の向こうに、彼の顔と懐かしい郷里の風景が浮かんだ。 彼と出会ったのは、小学校五年生の時。転入生として紹介された彼は、重度の小児麻痺で、しかも生まれながらに心臓に疾患を持つというハンデを背負っていた。クラス委員長の僕は、一人ぼっちになっている彼に声をかけ、クラス全員に仲良くしようと呼びかけた。小、中、高と同じ学校に通い、僕達はお互いに支え合う存在になった。しかしその反面、彼の精一杯生きる姿と強い心が、僕にとって大きなプレッシャーとなっていった。